日本ワイン放浪者「西一進」おすすめ!勝沼醸造のアルガーノ モンテ

日本ワイン放浪者「西一進」おすすめ!勝沼醸造のアルガーノ モンテ

日本ワイン放浪者、西一進です。

 

今回は、山梨県甲州市勝沼町の勝沼醸造より、マスカットベーリーAの新しい方向性を感じる事ができる日本の赤ワイン『アルガーノ モンテ』を紹介します。

 

 

勝沼醸造の赤ワイン「アルガーノ モンテ」の味わいとは?

 

日本を代表するワイナリー「勝沼醸造」は、イセハラなどの銘酒があり、白ワインのイメージが強い方も多いと思います。

 

かくいう私もそうでした。

先日のとあるセミナーにて出逢った、勝沼醸造の赤ワインが私の心に刺さります。

 

ブラインドでワインを飲んだ際に、ガメイ(赤ワイン用のブドウの品種)がブレンドされてる?と思わせる逸品がそこにありました。

 

それは、勝沼醸造の赤ワイン「アルガーノ モンテ

 

アルガーノモンテのボトルと中身の様子

 

マスカット・ベーリーA特有のいわゆるキャンディ香は奥の方に。すり潰したようなラズベリーや苺、アメリカンチェリーの果実的ニュアンス。

 

シナモンやリコリスなどのスパイス感や、どこか少し感じる林床感があり複雑な味わいを出しています。

 

フレンチオークを使ってますが、散見するオーク前面型ではなく、果実感や酵母感でテロワールを後ろから支える型です。

 

「アルガーノ モンテ」は、ピュアで日本食に合う優等生のワインというよりは、土っぽさや野生感があるんだよなぁ、とグラスを傾けていたところ、生産者の裕剛さんがポツリ。

 

「なんか綺麗すぎない方が良い。あえて汚す事もある。」

 

確かにそうだ。良くあるテイストでまとまらないからこそ、そこに個性が生まれている。少なくとも私には刺さったんだなぁ、と納得。

 

ワインは作り手を表すと言うが、まさにこの通りかなと少し納得。笑

酵母は天然酵母を使用しているそうです。

 

上記の林床感や野性味は、この野生酵母の影響もあるのでしょう。

ベーリーAの味わいはフレンドリーではなく、ちょい悪な仕上がりになってます。

 

 

 

「アルガーノ モンテ」の美味しさの理由

勝沼醸造のレストラン内の様子

 

この「アルガーノ モンテ」は、甲府盆地の北西に位置する韮崎市穂坂のマスカット・ベーリーAで作られています。

 

山梨でトップクラスの日照時間に恵まれた丘陵地が、葡萄を完熟させます。

さらに、激しい寒暖差によってワインのフェノールが生み出され、標高500mほどの冷涼な気温によりエレガンスさが加えられます。

気温に関しては、夏の夕方でも羽織りが必要なぐらい寒いそうです。

 

山脈の裾野を抜ける風が湿気を飛ばし、病気を防ぎます。

 

地質は八ヶ岳、茅ヶ岳から来る火山性土壌。

穂坂はやや粘土を多く含む地質、かつ丘陵地です。

粘土質という地質がワインに柔らかさを与え、丘陵が水捌けを促します。

粘土は乾燥すると固まるので土地が痩せた状態になり、水分ストレスがかかります。それによって、葡萄の果実に凝縮感を与えます。

 

SO2(酸化防止剤)も非常に少ないです。培養酵母、酵素なども使わずに、葡萄の個性を前面に出す造り方が行われています。

SO2は少ない方が良いと一概に言えるものではありませんが、この製法によって、葡萄本来のエキス感をしっかりと口の中で味わうことができます。

日本産で輸送距離が短い事も、SO2を減らすリスクを軽減している理由であると推測します。

 

ちなみに最初のプレスは「足踏み」です。足で温度を直に感じながら行うこの作業。

これには生産者の裕剛さんの「おにぎり理論」がありまして、おにぎりをラップ越しに握るより素手で握った方が、温かみのある味わいになるとのことです。

 

果実の個性を最大限に引き出すためにセニエなどの工程は無く、オークも抑えめ。

薄旨の液体を作る事に集中しているそうです。

 

生産本数は約1万本。これは多いから良いとか希少性があるから良い、ではなく、これだけの数をこれだけのクオリティで作れるということが本当に素晴らしいことです。

つまり、生産の数だけワイン農家さんが潤うのです。

 

 

 

勝沼醸造の生産者の方々

 

この魅力的なワインの生産者の方が気になりますよね。

という事で、ご紹介をします。

 

生産者の方と筆者

 

右から、醸造責任者の有賀 裕剛さん、私、有賀 淳さん。

 

知的にかつ具体的に、時に激しめのジョークを交えて、日本ワインの黒歴史的な話、ワイナリーの歴史、高クオリティを目指す勝沼ワインの転換期、農家への愛、畑・土・酵母の話、等々お話いただきました。

 

有賀3兄弟の父である有賀雄二さんを含む、代々の有賀家と近隣農家の絆は深いです。

有賀さんは、どんなに駄目な葡萄も農家さんから買い、ワインにして支えました。

一方農家さんは、良い葡萄は勝沼醸造さんに送り恩返しをしたそうです。

 

脈々と受け継がれる、このような美しい歴史もまた、勝沼醸造さんのワインが好きになるひとつの理由です。

 

テイスティングをしながらお二人の話や、コメントを聴くのはとても素晴らしい時間でした。

 

 

 

ビストロチックにて「アルガーノ モンテ」をご提供

テーブルにアルガーノモンテ含む勝沼醸造のワインが数本並べられている様子

 

私が勤めるビストロチックでは、グラスワインからこちらの渾身の「アルガーノ モンテ」を提供しております。

 

秘密のワインもでましたぞ!

皆様ぜひとも飲みにいらしてください!

 

ビストロチック麻布十番:https://tabelog.com/tokyo/A1307/A130702/13188201/

 

 

 

 

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