グラニュー糖は、お菓子作りやコーヒー・紅茶の甘味料として広く使われる砂糖の一種です。クセのない甘さと、さらさらとした質感が特徴で、料理や飲み物にも幅広く利用されています。しかし、「グラニュー糖は体に悪い」と聞いたことがある人もいるのではないでしょうか？
特に、血糖値の急上昇や肥満の原因になる、栄養価がほとんどない などの理由から、健康への影響が懸念されることがあります。本記事では、グラニュー糖の成分や特徴を詳しく解説し、「本当に体に悪いのか？」を検証します。さらに、毎日摂取することのリスクや、健康的に食べるためのポイント についても紹介するので、ぜひ参考にしてください。
グラニュー糖は何からできている？
1. グラニュー糖の原材料
グラニュー糖は、サトウキビや甜菜（ビート） から作られます。これらの植物から抽出した糖液を精製し、結晶化させたものがグラニュー糖です。
主な原材料：
- サトウキビ … 熱帯・亜熱帯地域で生産されることが多い
- 甜菜（ビート） … 寒冷地で栽培される、主にヨーロッパや北海道などで生産
どちらも基本的な成分は同じで、99%以上がショ糖（スクロース） です。日本では、サトウキビ由来のグラニュー糖が多く流通しています。
2. グラニュー糖の精製工程
- サトウキビや甜菜を圧搾し、糖液を抽出
- 濾過して不純物を取り除く
- 煮詰めて結晶化させる
- 遠心分離機で結晶を分離
- 乾燥・精製して完成
この精製過程で、不純物やミネラルがほぼ取り除かれ、純度の高い白い砂糖 になります。
グラニュー糖は体に悪いって本当？
「グラニュー糖は体に悪い」と言われる理由の多くは、血糖値の急上昇や栄養価の低さ に関係しています。しかし、これは摂取量や食べ方によって変わります。
グラニュー糖の特徴
- エネルギー源として重要な役割を持つ
- 甘みが強く、少量でも料理や飲み物の味を引き立てる
- 精製度が高く、栄養価はほぼゼロ
グラニュー糖は 純度が高いため、食べすぎると血糖値が急上昇しやすい ですが、適量を守ればすぐに健康に害を及ぼすわけではありません。ただし、砂糖の摂取量が増えすぎると体に悪影響を及ぼす可能性 があるため、次の章で詳しく解説していきます。
グラニュー糖が体に悪いと言われる理由
1. 血糖値の急上昇
グラニュー糖は GI値（血糖値上昇指数）が高く、食後すぐに血糖値が上がりやすい という特徴があります。
血糖値が急上昇するとどうなる？
- インスリンが大量に分泌される → 血糖値を下げるために膵臓が負担を受ける
- エネルギーとして消費されなかった糖が脂肪として蓄積 → 肥満の原因に
- 血糖値の乱高下が起こり、疲れやすくなる
2. 肥満や生活習慣病のリスク
グラニュー糖はカロリーが高く、過剰に摂取すると 糖質過多になり、肥満や糖尿病のリスクが高まる 可能性があります。
グラニュー糖のカロリー
- 100gあたり約400kcal
- 大さじ1（約12g）で約48kcal
糖質の摂りすぎは 中性脂肪の増加や、脂肪肝のリスク も高めるため、注意が必要です。
3. 栄養価がほぼゼロ
グラニュー糖は、ほぼ 純粋なショ糖（スクロース） でできているため、ビタミンやミネラルはほとんど含まれていません。そのため、「エンプティカロリー（栄養のないカロリー）」と呼ばれることもあります。
グラニュー糖を毎日食べるリスクとは？
グラニュー糖を毎日大量に摂取すると、以下のようなリスクが高まります。
1. 糖質過多による肥満
摂取した糖分がエネルギーとして使われなかった場合、脂肪として蓄積 されやすくなります。特に、運動量が少ない人は注意が必要です。
2. 糖尿病のリスク
血糖値の急激な変動を繰り返すと インスリンの働きが悪くなり、糖尿病のリスクが高まる 可能性があります。
3. 虫歯の原因
糖分は 虫歯の原因菌（ミュータンス菌） のエサになりやすいため、虫歯リスクを高める ことが知られています。
グラニュー糖を食べるときの注意点や工夫は？
1. 適量を守る
1日の砂糖の適正摂取量は、成人で約25g（大さじ2杯程度） が推奨されています。甘い飲み物やお菓子と合わせると簡単に超えてしまうため、控えめを意識しましょう。
2. 食物繊維と一緒に摂る
食物繊維を含む食品（野菜や全粒穀物）と一緒に摂ることで、血糖値の急上昇を防ぐ ことができます。
3. 代替甘味料を活用する
グラニュー糖の摂取を抑えたい場合は、ハチミツやメープルシロップ、ラカント、ステビアなどの天然甘味料を活用するのもおすすめです。
4. できるだけ精製度の低い砂糖を選ぶ
グラニュー糖よりもきび砂糖や黒糖の方がミネラルを含み、血糖値の上昇が緩やか なので、健康を意識するならこれらを選ぶのも良いでしょう。
結論
グラニュー糖は 血糖値を急上昇させやすく、栄養価が低いため、過剰に摂取すると肥満や生活習慣病のリスクが高まる 可能性があります。しかし、適量を守り、食物繊維と組み合わせたり、代替甘味料を活用することで、健康的に摂取することが可能です。
「グラニュー糖＝体に悪い」と決めつけるのではなく、バランスよく取り入れながら適量を意識することが重要 です。健康的な食生活の中で、上手にグラニュー糖を活用しましょう！
