てんさい糖 は、甜菜(てんさい)=ビート(砂糖大根) を原料とする砂糖の一種で、ミネラルを含み、血糖値の上昇が緩やかである ことから、健康志向の人々に人気があります。特に、オリゴ糖を含むため、腸内環境を整える効果が期待できる と言われています。
しかし、一方で「てんさい糖は体に悪いのでは?」「他の砂糖と同じように健康に悪影響を与えるのでは?」という意見もあります。特に、糖質の過剰摂取、カロリーの高さ、血糖値の影響 などが懸念されています。
本記事では、「てんさい糖は本当に体に悪いのか?」を詳しく解説し、毎日食べるリスクや、健康的に楽しむためのポイント について紹介します。
てんさい糖は体に悪いって本当?
「てんさい糖は体に悪い」と言われることがありますが、基本的には他の砂糖と比べても健康リスクが低めの甘味料 です。その理由として、以下の特徴があります。
てんさい糖の特徴
- 甜菜(ビート)由来の天然糖
- 白砂糖よりもミネラルを含んでいる
- オリゴ糖を含み、腸内環境を整える効果が期待できる
- 血糖値の上昇が比較的緩やか(GI値が低め)
- 上白糖よりも風味があり、コクのある甘さ
てんさい糖の主な成分
成分 | 含有量(100gあたり) |
---|---|
カロリー | 約380kcal |
糖質 | 約98g |
食物繊維(オリゴ糖) | 約5g |
カルシウム | 約10mg |
カリウム | 約20mg |
白砂糖とほぼ同じカロリーと糖質量を持っていますが、オリゴ糖やミネラルが含まれている点で違いがあります。
てんさい糖が体に悪いと言われる理由
1. 糖質が多く、血糖値の上昇がある
てんさい糖は、白砂糖よりも血糖値の上昇が緩やか とはいえ、糖質そのものが多く含まれている ため、大量に摂取すると血糖値を上げてしまいます。
砂糖のGI値(血糖値の上がりやすさの指標)
甘味料 | GI値(目安) |
---|---|
白砂糖 | 109 |
てんさい糖 | 65〜70 |
黒糖 | 99 |
ハチミツ | 50 |
メープルシロップ | 54 |
GI値が白砂糖よりも低いとはいえ、決して血糖値を上げないわけではないため、食べすぎには注意が必要です。
2. カロリーが高い
てんさい糖のカロリーは、白砂糖とほぼ同じで、1gあたり約4kcal あります。そのため、摂りすぎるとカロリーオーバーとなり、肥満の原因になりやすい です。
3. 歯に悪い(虫歯のリスク)
てんさい糖も他の砂糖と同様に、虫歯菌のエサになりやすいため、虫歯のリスクがある ことに変わりありません。特に、甘い飲み物やお菓子に多く含まれる場合は、口内環境の悪化につながる可能性があります。
4. 血糖値の急上昇を完全に防ぐわけではない
てんさい糖は「血糖値の上昇が緩やか」とされていますが、結局のところ糖質を多く含むため、大量に摂取すれば血糖値の乱高下を引き起こす可能性 があります。
てんさい糖を毎日食べるリスクとは?
1. 肥満や糖尿病のリスク
てんさい糖も糖質が多いため、毎日大量に摂取すると肥満や糖尿病のリスクが高まる可能性 があります。
2. 虫歯や口内環境の悪化
糖分が多いため、歯の健康を考えた場合、摂りすぎはリスクになる ことを意識する必要があります。
3. 血糖値の変動による体への影響
食べすぎると、血糖値が乱高下し、エネルギー不足や集中力の低下、倦怠感の原因 になることもあります。
てんさい糖を食べるときの注意点や工夫は?
1. 適量を守る
砂糖の摂取量は1日25g(約大さじ2杯)以下 が推奨されています。てんさい糖も、これを超えないよう意識することが大切です。
2. 他の甘味料とバランスを取る
血糖値の上昇を抑えたい場合は、ハチミツやメープルシロップなど、GI値の低い甘味料と組み合わせて使うのも良い方法 です。
3. 食物繊維やタンパク質と一緒に摂る
食物繊維やタンパク質と一緒に摂ることで、血糖値の急上昇を抑えることができます。例えば、ヨーグルトに入れたり、ナッツや全粒粉の食品と組み合わせるのが効果的です。
4. お菓子やジュースではなく、料理に使う
お菓子やジュースに使うと糖質の摂取量が増えがちですが、煮物やスープなどの料理に使うと、他の栄養素と一緒に摂れるため、血糖値の上昇を抑えやすくなります。
結論
てんさい糖は、白砂糖と比べてミネラルやオリゴ糖を含み、血糖値の上昇が緩やか であるため、健康に良い側面もあります。しかし、糖質の多さやカロリーの高さは変わらないため、摂りすぎると肥満や糖尿病のリスクが高まる可能性 があります。
「体に悪い」とは言えませんが、適量を守ることが大切 です。食べ方の工夫をしながら、健康的に取り入れるようにしましょう!