生ハムは何歳から食べられる?与えるときの注意点や目安の量、ダメな理由などを詳しく解説

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ハムの中でも風味豊かな「生ハム」は、大人にとってはおつまみや前菜として人気の高い食材ですが、子供、とくに乳幼児には注意が必要な食材のひとつです。見た目はやわらかく薄切りなので、「少しなら食べさせてもいいのでは」と思う方もいるかもしれませんが、実はリスクが多く、年齢によっては避けるべきケースもあります。

この記事では、生ハムは何歳から食べられるのか、その理由や注意点、与えるときの目安量などを詳しく解説します。

この記事の目次

生ハムは何歳から食べられる?

基本的に、生ハムのような「加熱されていない肉製品」は、5歳までは避けるべきとされています。とくに1歳未満の乳児には絶対に与えてはいけません

以下の表に、年齢ごとの生ハム摂取に対する目安をまとめます。

年齢生ハムは食べられる?理由の概要
0〜1歳× 絶対にNG食中毒リスクが極めて高いため
1〜2歳× NG消化器官が未熟でリスクが高いため
3〜4歳△ できれば避けるリスクは下がるがまだ早い
5歳以上△ ごく少量なら食品の安全性・塩分量に注意が必要

生ハムの中には「加熱処理してある商品」もありますが、一般的なプロシュートやパルマハムなどの生ハムは非加熱です。非加熱の肉製品には、リステリア菌・サルモネラ菌・トキソプラズマなどの食中毒リスクが潜んでいます。

生ハムはダメな理由

生ハムが乳幼児に向かない理由は主に以下の3点です。

1. 食中毒のリスクが高い

生ハムは非加熱食品であるため、製造工程や保存状態によっては病原菌が生きている可能性があります。とくにリステリア菌は、冷蔵でも増殖し、重篤な症状を引き起こすことがあります。

2. 塩分が非常に多い

生ハムは保存性を高めるために多量の塩分が含まれています。これは乳幼児の腎機能に過度な負担をかける可能性があり、高血圧や脱水のリスクにもつながります。

3. 添加物や硝酸塩の影響

一部の生ハムには亜硝酸ナトリウムや硝酸カリウムなどの保存料・発色剤が使用されており、幼い子供には避けたい化学物質です。発がん性との関連も指摘されており、発育期には慎重になるべき成分です。

子供に生ハムを与える時の注意点

5歳以上の子供に、どうしても生ハムを与える必要がある場合は、以下の点に十分注意しましょう。

  • 食べる量はごく少量にとどめる(1~2切れ程度)
  • なるべく加熱処理されているタイプを選ぶ
  • 国産で衛生基準が明確な製品を選ぶ
  • しっかり冷蔵されていたものを与える(常温放置NG)
  • 妊娠中の母親や兄弟がいる家庭では特に慎重に

また、食べた後に嘔吐、発熱、下痢などの症状が出た場合は、すぐに医療機関に相談してください。

生ハムを与えるときの目安量

繰り返しになりますが、5歳未満の子供には基本的に与えない方が安全です。5歳以上でも、以下のようなごく少量にとどめるのが望ましいです。

年齢目安量(1回あたり)頻度
5〜6歳1〜2切れ(5g程度)月1回以下
7〜9歳2〜3切れ(10g程度)2〜3週間に1回程度
10歳以上3〜5切れ(15g程度)週1回以下が無難

頻繁に与えると塩分や添加物の摂取が増え、健康リスクを高めてしまいます。

他に気をつけるべき食材

生ハム以外にも、子供に注意すべき食材はたくさんあります。以下はその一部です。

食材理由
はちみつボツリヌス菌による乳児ボツリヌス症のリスク
ナッツ類窒息・アレルギーのリスク
刺身・寿司食中毒リスク、生魚による寄生虫感染
生卵サルモネラ菌感染の恐れ
チーズ(非加熱)リステリア菌によるリスク

このような食材は、成長段階に応じて安全性をよく確認しながら取り入れることが大切です。

まとめ

生ハムは風味豊かで人気のある食品ですが、非加熱・高塩分・添加物を含む食品であるため、小さな子供にはリスクが高い食材です。

  • 5歳未満には基本的にNG
  • 5歳以上でも少量・低頻度にとどめる
  • 体調に異変があればすぐに医療機関へ

見た目がやわらかく食べやすそうに見えても、食品には年齢に応じた安全基準があります。食の安心を守るためにも、大人がしっかり判断してあげることが大切です。

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