カレーは作り置きの代表格。前日の夜に作ったカレーが余ったら、「お弁当に入れられたら楽でいいな」と思う方も多いのではないでしょうか。しかし、カレーは具材によっては傷みやすく、特に暑い季節には注意が必要です。また、お弁当に入れる際の詰め方や温度管理を間違えると、食中毒のリスクも高まります。
この記事では、「前日のカレーをお弁当に入れても大丈夫か?」という疑問を出発点に、保存方法・詰め方の工夫・再加熱のポイントまで、詳しく解説します。
前日に作った「カレー」をお弁当に入れても大丈夫?
基本的には正しく保存されていれば、前日のカレーをお弁当に入れても問題ありません。ただし、条件付きです。
常温放置されたカレーはNG
夜に作ったカレーを鍋のまま常温で放置した場合、翌日のお弁当に使うのは避けた方がよいでしょう。カレーは粘度が高く、「ウェルシュ菌」などの細菌が繁殖しやすい料理です。
冷蔵保存していれば翌日もOK
調理後、粗熱を取ってすぐに冷蔵保存していれば、翌朝まで品質を保つことができます。ただし、使う前には必ず加熱が必要です。
前日の「カレー」をお弁当に入れる時の注意点は?
カレーをお弁当にする際は、詰め方やお弁当箱の選び方にも注意が必要です。
ご飯とカレーは分けて入れる
お弁当箱にご飯とカレーを一緒に入れると、ご飯がべちゃべちゃになったり、傷みが早くなる原因になります。別容器に分けて入れるか、スープジャーを使うのがおすすめです。
お弁当箱は密閉できるものを選ぶ
汁漏れを防ぐためには、しっかりと密閉できるタッパー型の弁当箱やスープジャーが適しています。保温効果のある容器なら、温かいまま美味しく食べることも可能です。
完全に冷ましてから蓋をする
加熱したカレーは必ず粗熱を取ってから蓋を閉めるようにしましょう。熱いまま蓋をすると、水蒸気がこもって細菌の温床になる恐れがあります。
お弁当の「カレー」を長持ちさせるためのポイント
長時間持ち歩くお弁当は、保存状態に工夫を加えることで傷みにくくなります。
冷蔵保存後は必ず再加熱する
朝になったらカレーを再度しっかり加熱(沸騰するまで)することで、細菌の繁殖を抑えることができます。再加熱せずにそのまま入れるのは避けましょう。
作り置き弁当で再加熱が必要な理由については、こちらの記事をご覧ください。

スープジャーを活用する
スープジャーはカレー弁当に最適。保温効果が高く、汁漏れもしにくいため、安全性と利便性を両立できます。ただし、こちらも必ず高温状態で詰めることが前提です。
夏場は保冷剤の使用も検討
ご飯とカレーを別容器にし、ご飯側に保冷剤を添えることで安全性を高めることができます。スープジャーと併用するとより安心です。
加熱して持っていくべき?当日は何をすればいい?
必ず再加熱してから詰める
前日のカレーは鍋や電子レンジで必ず沸騰するまで加熱しましょう。特に「具が大きいカレー」は中心まで火が通りにくいため注意が必要です。
スープジャーの場合は熱々の状態で詰める
スープジャーは温度が高い状態をキープしてこそ安全。詰める直前に熱湯で容器を温めてから、熱々のカレーを注ぐのがポイントです。
食べても問題ないかどうかの見分け方
カレーは見た目やにおいでの異変が分かりにくいこともあるため、注意深く確認しましょう。
チェック項目 | 異常のサイン | 対応 |
---|---|---|
におい | 酸っぱいにおい、異臭 | 食べない |
味 | 酸味がある、苦味が強い | 食べない |
見た目 | 表面に泡、白い膜、糸を引いている | 食べない |
少しでも違和感がある場合は無理せず廃棄してください。カレーに繁殖しやすいウェルシュ菌は、再加熱では死滅しにくい特徴もあります。
まとめ
前日に作ったカレーは、お弁当に入れても美味しく食べられますが、安全性には十分に配慮する必要があります。
ポイントをおさらいしましょう:
- 常温保存はNG。必ず冷蔵保存する
- 朝に**しっかり再加熱(沸騰)**する
- ご飯とカレーは別容器に分けて詰める
- スープジャーの活用で安全性アップ
- 完全に冷ましてから蓋をする
- 少しでも異変があれば食べない
正しい保存と詰め方を守れば、前日のカレーも安心してお弁当に活用できます。特に忙しい朝には心強いメニューですので、上手に取り入れてみてください。