砂糖に代わる甘味料として注目を集めている「ラカント(Lakanto)」。糖質制限やダイエット中の方、糖尿病患者の食事にも取り入れられるほど、体に優しい甘味料として支持されています。しかし、「ラカントは体に悪いって本当?」「人工甘味料と何が違うの?」という疑問も根強く、一部では不安視する声もあるのが現実です。
本記事では、ラカントの成分や健康効果、体に悪いと言われる理由、メリット・デメリット、食べすぎのリスクや上手な使い方まで、徹底的に解説します。
ラカントって何?メリットは?
「ラカント」は、サラヤ株式会社が販売する天然由来のノンカロリー甘味料です。
主な原料
- エリスリトール(天然の糖アルコール)
- 羅漢果(らかんか)エキス(中国原産のウリ科植物)
この2つの成分をベースにして作られており、砂糖の代わりに使うことで血糖値の上昇を抑えつつ、甘さを楽しめるのが最大のメリットです。
ラカントの主なメリット
メリット | 詳細 |
---|---|
ノンカロリー | 熱量0kcalのため、ダイエットや糖質制限に最適 |
血糖値が上がらない | 糖質ゼロで血糖値を上げないため、糖尿病患者にも使われる |
天然由来成分 | 人工甘味料に抵抗がある人にも使いやすい |
砂糖と同じ甘さ | 甘さの強さが砂糖とほぼ同等なので置き換えが簡単 |
ラカントは体に悪いって本当?
結論から言えば、ラカントは適切な量を守って使用すれば、体に悪いものではありません。
むしろ、糖質やカロリーを抑えながら甘みを楽しめるという点で、ダイエットや血糖コントロールが必要な人にとっては大きな味方となる甘味料です。
ラカントは、天然由来の原料(エリスリトールと羅漢果)から作られており、人工的な合成甘味料とは異なる点が特徴です。また、厚生労働省をはじめとする国内外の公的機関でも、安全性が確認されています。
ただし、どんなに体に優しい成分でも、過剰に摂取すれば思わぬ不調を招くことがあるのは他の食品と同じです。
そのため、ラカントを取り入れる際は、あくまで「砂糖の代替として適量を使うこと」が前提であり、「食べ放題で安心」というわけではありません。
このように、「ラカント=体に悪い」というイメージは、主に誤解や情報不足によるものであることが多いのです。次の章では、そのように言われる理由を具体的に見ていきましょう。
ラカントが体に悪いと言われる理由
一部で「ラカントは体に悪い」と言われる理由には、主に以下のような誤解や懸念があります。
1. エリスリトールによる下痢・腹痛
エリスリトールは糖アルコールの一種で、大量に摂取するとお腹がゆるくなることがあるため、敏感な人では「お腹を壊す=体に悪い」と感じることがあります。
ただし、エリスリトールは糖アルコールの中でも吸収率が高く、大部分が尿として排出されるため、腸内に残りにくいという特性があります。結果として、他の糖アルコール(ソルビトールやキシリトール)よりも安全性が高いと評価されています。
2. 羅漢果の長期摂取への不安
羅漢果自体は古くから中国で「漢方」や「甘味料」として使用されていますが、「摂取歴が浅い」という理由から長期的影響に不安を感じる人もいます。
しかし、実際には天然成分で毒性もなく、安全性の高い植物として認められており、医学的な悪影響は報告されていません。
3. 「甘いもの=悪」の先入観
「甘い=太る」「人工甘味料=体に悪い」といった印象から、「ラカントも同じ」と思い込んでしまうことがあります。
ラカントは人工甘味料ではなく、天然甘味料ですので、そういった誤解から来る偏見であるケースも多いです。
ラカントを食べすぎるリスクとは?
1. お腹がゆるくなることがある
前述の通り、エリスリトールは過剰摂取により下痢やお腹の張り、ガスがたまりやすくなる可能性があります。体質によって個人差がありますが、一度に多量に摂取しないことが大切です。
目安としては、一度に10~20g以上摂取した場合に症状が出ることがあるとされています。
2. 甘味への依存が進む可能性
カロリーゼロで甘いからといって毎日大量に使っていると、味覚が「強い甘さ」に慣れてしまい、自然な甘さを感じにくくなる可能性があります。
これはラカントに限らず、すべての甘味料に共通するリスクです。
3. 栄養価がゼロであることを忘れてはいけない
ラカントは甘味を楽しめる一方で、ビタミンやミネラルなどの栄養は含まれていません。甘味だけで満足して食事が偏るようであれば、本末転倒です。
ラカントを食べるときの注意点や工夫は?
1. 料理全体のバランスを意識する
- ラカントを使ったからといって「ヘルシーな食事になる」わけではありません。
- 野菜やたんぱく質をしっかり摂った上で、調味料としてラカントを上手に活用しましょう。
2. 少量ずつ、体に合うか確認しながら使う
初めて使う場合は、少量から取り入れて体調の変化を確認するのがおすすめです。お腹の調子を見ながら、継続的に使えるか判断してください。
3. 他の甘味料と比較して使い分ける
甘味料名 | カロリー | 血糖値への影響 | 特徴 |
---|---|---|---|
ラカント | 0kcal | ほぼなし | 天然由来、砂糖と同じ甘さ |
アガベシロップ | 高め | 上がる | 血糖値を上げやすい |
ステビア | 0kcal | ほぼなし | やや苦味あり、少量で強い甘味 |
はちみつ | 高め | 上がる | 栄養ありだが糖質多め |
結論
ラカントは、砂糖の代わりに使えるノンカロリーで天然由来の甘味料として非常に優秀な選択肢です。
体に悪いとされる理由の多くは誤解や極端な摂取による影響であり、適量であれば健康的な食生活を支える頼れる存在と言えるでしょう。
健康を意識しながら甘さも楽しみたい方には、ラカントは非常におすすめの甘味料です。
ただし、過剰摂取には注意し、体に合った範囲で活用することが、よりよい食生活への第一歩です。